私はお仕事で手描きイラストを描く時は、着色にCOPIC(コピック)というアルコールマーカーを使うことが多いです。

コピックで描いた絵は、主に印刷物に使ったり、WEBサイトに載せたりするのですが、原画を依頼主さんにお渡しすることも多々あります。

依頼主さんは、会社や店舗に飾ってくださるようなので、すぐに退色するのではないかといつも心配に思っていました。

額縁に入れてお渡しする場合は、ガラス板を紫外線カット率の高いアクリル板に変更するようにはしているのですが、果たしてこれだけで大丈夫なものか・・・。

UVカットしてくれる保護スプレーのようなものがあればいいのになと思い、コピックのHPから問い合わせをしてみました。

紫外線をカットできるコピック用の保護スプレーはない

コピックでケント紙に描いた絵を額に入れて飾りたいと考えています。退色を防ぐため、保護スプレーなどをかけたいと考えていますが、おすすめのものがございましたら、教えていただけますでしょうか。

すると、コピックを開発製造しているTooのグループ会社、「株式会社トゥーマーカープロダクツ」の平野さんから、非常に丁寧なご返信をいただきました。

サイト掲載のご了承をいただいたので、シェアさせていただきます。

染料の退色を防ぐ保護スプレーというものは画材にはございません。また、保護スプレイに含まれている薬剤でインクが泣く可能性がございますので、市販品の保護スプレイをご利用の際は、必ず事前にテストをお願いいたします。
また、作品にパステルや色鉛筆を併用している場合には、保護スプレイをしている方はいらっしゃいますが、それらの方々は顔料の定着用に使用されています。

なるほど、やっぱり専用の保護スプレーはないのですね。

残念!

ちなみに、コピックの販売元「株式会社トゥーマーカープロダクツ トゥールズカンパニー」のお店「tool(新宿ルミネエスト店)」に、絵画用UVカットスプレーが置いてありました。

「おっ!」と思って裏面を見たところ、「油性マーカーには使用しないでください。」との記載が!

コピックではどうなのかと店員さんに確認したところ、「コピックでもスプレーした部分だけ色が抜ける場合があるので、使わないでください。」とのことでした。

やっぱり、直接絵にかけるようなスプレーは危険ですね。

やめておいた方が良さそうです。

コピックの退色を遅くするその他の方法

「株式会社トゥーマーカープロダクツ」の平野さんは、その他にも有益な情報を教えてくださいました。

元々コピックのインクは染料ですので、自然退色する性質を持っています。できるだけ長く作品を飾りたいという場合は、以下の点にご留意くださいますようお願い申し上げます。

まずは、額装について↓

紫外線カットガラスの額装が理想的です。(高価です)
アクリル板でも紫外線はカットされます。ノーマルガラスよりアクリルの方が向いていますが、窓用の紫外線カットフィルムを利用する手もあります。

この件については、私もちょこちょこお世話になっている額縁のタカハシさんのサイトに詳しく掲載されています。

額縁のタカハシさんのサイトはこちら

額縁のタカハシさんによると、アクリルは室内紫外線を90%程度カットしてくれるそうです。

世界堂で額用アクリル板がお手軽価格(太子サイズで1枚518円)で販売されていたので、私はそちらを購入しました。

次に照明について↓

ご利用の照明が蛍光灯の場合は、紫外線が強く放射されていますので、市販の紫外線カットフィルム(ホームセンター等にあります)でカバーしていただく等の対策をお願いします。
もしくは、紫外線を出さない蛍光灯、LED灯への変更をお考えください。図書館・美術館・博物館用蛍光灯などは、最初から紫外線がカットされています。

太陽光やスポットライトを避けてください。
直射日光はもちろん、照り返しなどがあたらない場所に飾ってください。作品を目立たせようとして、スポットライトを当てるのもおやめください。どちらも、熱や紫外線の影響を避けるためです。

なるほど!自宅に飾る場合は気をつけられそうですね。

次に温度、湿度について↓

温度湿度は年間を通して一定としてください。
エアコンの吹き出し空気が当たる場所は不向きです。温度変化の少ない場所が理想です。

 ※理想的な設定:温度20±2℃(真夏でも25℃を超えない)
 湿度55±5%(防カビは75%以下)

なるほど、これは参考になりますね。

ちなみに、

コピックの染料は、比較的に耐光性の高い物を採用しておりますが、染料は自然退色する性質を持っておりますので、退色を防止するのは難しく、延命措置であることはご理解をお願いします。

とのことです。

ネットで検索しても、コピックの色あせについて困っている方も多いようなので、専用保護スプレーが開発されることを祈っています。(なかなか難しいのだとは思いますが。)